君の名は。
一切観た事がありません。仲保樹です。
さて、名前といえば、
「何なん『ストロベリーフレーバー』って」と半笑いで訊いてくる人が多すぎます。
いやプロフィールに書いとるし。
甘ったれて子どもみたいという自虐 って書いとるし。
では「じゃあ何でイチゴやねん」という疑問にお答えしましょう。
あれは寒い冬の頃でした。
私は「ハタチの演劇プロジェクト」という団体の稽古をしていました。
稽古が終わって、昼食をとるため、メンバーで「びっくりドンキー」に行きました。
ところで、びっくりドンキーの「ドンキー」って某密林の王者なんですかね。
昔のCMでは「ウホ」とか言ってましたけど大丈夫なんですかね。
……関係ないですね。
びっくりドンキーのイチゴミルクってすごく美味しいんです。
これです。「つぶつぶ食感イチゴミルク」です。
私はそれを頼んだんです。
すると向かいに座った彼女らはこう言ったわけです。
「かわいい」
は?
こいつら、馬鹿にしやがってからに。
たしかに「大人っぽい」ものは何も口に合わない私です。
コーヒーもビールも飲めない、不味くないものは大体美味しいと思う私です。
でもかわいくはないやろ。
これが全ての始まりでした。
ハタチの演劇プロジェクト『未来がやって来る前に』はモラトリアムについての話で、
「大人とは?」「子どもとは?」は私の中の問いとして今も残っています。
公演を終えて、ハタチとして数か月生きてきて、色んな世界と出会いました。
そして今思うことがあります。
「子どもらしさ」、大人が「若さ」と名付けるそれを蔑ろにしたくない、と。
つまりある種誓いとして、また戒めとして、「イチゴ味」を存在せしめたわけです。
そして劇団の名前を冠するにあたり、
「『劇団イチゴ味』はかわいすぎる」
「フランス語で『劇団La Fraise』とかはかっこつけてる割にかっこよくない」
という脳内会議の末、
「横に長くしたら目立つやろ」という考えによって、
「劇団ストロベリーフレーバー」
という名前に決定したわけです。
さて、こんな由来を持つ名前で語られる物語が、
イチゴ味のようにただ甘いだけで済まされる……なんてことは、きっと無いんですよ。
(仲保樹)
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